今回は学生の起業に焦点を絞ってお話を伺っています!
柳澤大輔(@yanasawa)
1974年2月19日に香港にて誕生。
慶應義塾高校。
慶應義塾大学環境情報学部卒業。
ソニー・ミュージックエンタテインメント所属。
1998年面白法人カヤック(合資会社カヤック)設立。
2005年に株式会社カヤックを設立。
www.kayac.com/
学生の起業もアプリ開発も珍しくはない
「最近は学生起業も珍しいことではななくなりました。。起業するのに学生も大人も関係ありません。ただ単に、起業をするんじゃなくて、唯一無二の面白いことをして欲しいと思います」
と話すのは「面白法人カヤック」の代表柳澤大輔氏。資本金が1円からでも起業できる現代は起業へのハードルは低くなっている。だからこそ、求められるのは、何よりも“面白さ”。
「世界一周旅行なども普通になってきていますね。それと同じように高校生や学生で起業したり、アプリをつくる方も多くなっていると思います。だから、そこからさらに何かが求められる時代でもあると思います」
確かに世界一周にも目新しさはないし、中学生だってiPhoneアプリを作れる時代。人とは違うことをしないと注目はされない。
「だから、カヤックは面白法人と自称しています。どんな個性かと問われたら、面白法人です」
他の人と同じことをしてても面白くない。“面白さ”を追い求めること。それこそが、根底にあるのだ。
今学生ならば……『ビジコンに出たい』
「もし今僕が学生ならば、ビジコンに出たいですね。どちらかと言えば、今は『世の中にない面白いビジコンを作りたいな』とビジコンを主催する側ですが、僕は収益性を問わず、面白くてユニークなビジネスを評価しています」
柳澤が学生の頃はまだビジコンが少なかったという。だからこそ、今の時代の学生がうらやましく感じるのだとか。
「当時はコンピューターの勉強ばっかりしていましたからね。ビジコンに出るのなら、ユニークで他の人はまねをしないようなサービスを考えることをおすすめしたいと思います。事業のコアアイディアが、直観的で本質的に人の心を捉えているかが重要であり、うまく言葉で表現できないけれど、『これはやってみたい!』と思わせることがポイントであると考えています」
社会人経験のない学生だからこそ、収益性ではなく“面白さ”に特化したビジネスも考えられる。
「日本はすごい国だと思います。例えば、石ころ拾って来て、『これはすごい石です』と売ってるくらい。そういう多種多様な価値観が根付いているんです。食べるのに困っていたら、そんな石ころ買う人なんて居ないでしょうけども、石ころを買う人もいる。そんな面白さが日本にはあるんです」
その多種多様な価値観のなかで、いかにビジネスチャンスを見つけるかが、今後の若者のカギとなるだろう。
面白法人カヤックの設立秘話
面白法人カヤックは学生時代の友人3人で共同設立。
「卒業後は三人ともそれぞれ違う道を歩んでいました。だけど実は、何年後かに集結して面白い事をやろうと決めていたんです。一人は大学院、もう一人はアメリカ放浪に進み、僕は企業に勤めました」
なにか面白いことをするには、全く違う道を歩み、経験を持ち寄ったほうが早いと考えたそうだ。
「僕は音楽会社で通販部門で働きました。その時の経験は今でも役に立っています。組織がどういうものなのかというのを体感できましたし、予算や通販モデルについて学べましたし、人脈もつくることができたと思います。結果として起業後に全部が役に立ちましたね」
ビジネスに必要な要素はサラリーマン時代に学んだ。
「他に比較する会社がない様な面白い会社を作りたかったので、面白法人カヤックと名付けました。自分たちが楽しんで、周りからも楽しくなってきたよね!というのが理想ですね」
ブレインストーミングのコツは「WHY」
カヤックには「こえ部」というサービスがある。まさに新しい価値観を提供した場だ。
http://koebu.com/
「声がいいからモテるなんて価値観、百年前にはありませんでした。それは進化した人間の新しい価値観と言えます。こんなのがビジネスになっちゃうの?というサービスが面白いし、評価される時代にしたい」
この「こえ部」を始め、カヤックのサービスは特徴的なブレインストーミングから生まれる。
「ブレストは毎日社内のそこら中でやっています。立ってやったり、ご飯中でも。気がつくとブレストになっていますね」
柳澤氏自身も、アイディアの豊富さが強みで、他人の発想を促す事も得意だという。
「『なぜ?』を繰り返すことがコツ。例えば、『このコップはそもそもなぜこの形なのか?』『そもそも、なぜコップは必要なのか』などと考えていくとアイデアが出てくる」
氏は小さい頃から口癖のように、なぜ?と聞いていたそうだ。
「0からの発想よりは、どちらかというと既存のものの『組み合わせ』によってアイデアを生み出しています。僕自身、物事の本質を抽出して今までにない組み合わせで考えられるのが強みじゃないかと思っています」
こうして、カヤックは年間にして数十の新サービスを世に送り出している。これだけのサービス量を考えれば、もちろん失敗することもある。しかし、たくさん試し、たくさん失敗することを否定しない風土が面白さを生む一因となっている。
「失敗を気にしない人じゃないと起業家にはあまり向かないかもしれません。失敗しても自信に全くゆらぎがない鈍感さを持っているぐらいのほうがよいと思います。僕は本当になんにも思わないんですよ(笑)忘れちゃうってぐらい。自分が失敗したとも思ってない。『今』のこのイケると思う感覚しか信じてないからでしょうね」
学生へのメッセージ
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