前回の記事はこちら→http://entrepreneursmind.net/?p=408
2007年VJ(ヴィジュアル・ジョッキーの略)の世界に遭遇し、
2008年には、自身のグラフィック映像を発表。このとき11歳。
同時にAppleStoreFukuokaTenjin にて
レギュラーイベント「THE RESONANCE」を立ち上げる。
現在では、AppleStoreFukuokaTenjinの主力イベントまで成長。
現在では、WEB・グラフィックデザイナーとしても活動中。
クリエイティブ事業「7sense」主宰。
2011/6/28 株式会社7sense設立
年齢の壁
15歳が実際に起業するまで、いかに準備してきたのだろう。
「はじめは法務局に行きました。その中の公証役場という所で設立登記をしました。そこで、作った原始定款を見せて公証人の認証をもらうと、ようやく会社で使う定款ができあがります」
6月28日、福岡法務局において株式会社7senseの登記が完了した。
「登記するだけなら一瞬で終わるんですが、それで完了ではないんです。書類に問題があればあとから連絡がくるので、その分だけ会社の成立が遅くなります。僕も何度か手こずってしまって……誕生日が29日なんですけどぎりぎり15歳のうちに登記が完了できてよかったですね」
若くして起業したという事例は増えてきているが、15歳で起業したという事例はほとんど聞かない。しかし、その前例があまりないゆえに「年齢の壁」という苦難があった。
「未成年だといろいろ規制があって……例えば、未成年だと登記するにも親の承諾の書類が必要だったり、審査が厳しいので銀行口座を作るのも結構手間がかかったり。あと、法務局は平日しか空いていないので、学校を休まないと登記できなかったりとか……」
未成年ゆえに、もちろん信用の問題がある。例えば、話題作りのために若い子の名前だけを借り、名目の代表取締役としているだけではないかと見られることも。
「だから、今は頑張って僕が実際に仕事をやってるっていう証明を出したりしてますね」
同世代に刺激を
「こうやって、僕が15歳のうちに起業したかったのにもわけがあるんです。僕が起業することで、下の世代や上の世代に刺激を与えたかった。こんなに若い奴が会社作ってるのか!とか、自分も負けてられない!という若い世代の人が増えてくれたらいいなあと思ったんです」
彼は起業したが、これまでと特に事業内容は変わるわけではない。要は、起業した事実を作ることで、周囲に刺激を与えたかったのだ。
「若い世代の起業が増えれば、会社法もちょっとづつ変わっていくのかなと思います。例えば、法務局を土日も朝だけでも開けるとか、銀行口座開設の対応が変わるとか」
シリコンバレーでは学生の起業が当たり前にように起きている。そのため、既に未成年の起業に対する法の規制などは整備されているのだ。
起業環境
「ちょうど起業の環境もいいし、いいタイミングでした。大学生でも起業する人たちはすごく増えてますよね」
事実、IT業界では学生であっても起業する者は増えている。では、彼がいう起業環境の良さは具体的にどのようなことを言っているのか。
「VCやインキュベーターなど、スタートアップに対してお金を出してくれる人たちが増えてきています。僕にアドバイスを下さった家入さんのpartyfactoryもそうですし、サイバーエージェントもVCを始めてます」
シリコンバレーのように、ベンチャーに対して出資してくれるVCやインキュベーターが増えている。
「たしかに、ITってパソコン一台さえあればサービスを作ることができます。プログラミングさえできれば全然サイトも作れるし、チームでやればなんでもできる。でもやっぱりお金を入れてくれるところがあれば、スタートアップに勢いがつきますよね」
著者プロフィール: Samurai Incubate Inc.所属 Entrepreneurs’ Mind編集長 両角将太(@ryokado)Post Footer automatically generated by Add Post Footer Plugin for wordpress.