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This article was written on 11 7月 2011, and is filled under インタビュー記事累計, 宇佐美進典氏.

起業について×宇佐美進典氏(1)


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起業について×宇佐美進典氏(1)今回はECナビの宇佐美氏にインタビューしてきました。

宇佐美進典

株式会社ECナビ 代表取締役社長

1972年10月12日生まれ。愛知県出身。大学卒業後コンサル会社へ就職。その後数社を経て1999年10月にアクシブドットコム(現VOYAGE GROUP)創業。2005年12月、サイバーエージェント取締役に就任。2009年10月、リサーチパネルエイジアを設立、取締役就任。2007年日中韓若手経済人コンテストにて「若手経済人新人賞」を受賞。 また、2011年10月に社名を「ECナビ」から「株式会社VOYAGE GROUP(ボヤージュグループ)」に変更。

HPはこちら→http://voyagegroup.com/twitter:@usapon
氏の共著:『新・データベースメディア戦略。オープンDBとユーザーの関係が最強のメディアを育てる

タイミングが大事!

「学生起業かあ。まあやってもいいんじゃない?」

宇佐美氏は学生で起業することについて寛容なようだ。

「たしかに、社会に入って経験を積んだほうが可能性は高まるかもしれない。でも、そこまで待つ必要はないです。やりたいときにやったほうがいい

起業は経験よりもタイミングが大事という。

「例えば、今で言えばスマートフォン市場の流れからアプリ開発事業がチャンスを秘めた事業と言えるかもしれない。でも、ここで起業せず社会人になって経験を積んでから……と避けて通ると、もう同じようなチャンスは訪れない」

チャンスをつかむタイミングを最もすばやく掴めるのは、自由に動ける学生。

「だいたい5年周期くらいでなにかしらのチャンスが訪れますよね。例えば、今言ったようにガラケーからスマートフォンにデバイスが変わっていくという、ある種全員が同じスタートラインに立たされるような状況ってめったに来ない」

インターネットの変遷という大きなうねりの中で、現在デバイスの変化という小さなうねりが生じているという。

「社会人の場合、既に働いている会社がある。もし、チャンスなタイミングが来てもそこで起業しちゃうと失うものが大きい。しかし、学生みたいに何も失うものがない状態から思い切ってチャンスに挑むことができる

失うものがない。社会人と学生の根本的な違いである。

「そもそも、学生起業ってプラスしかないんですよ。だって、起業が上手くいってもいかなくても、経験と言う意味で言ったら得られるものしかないからね。経験してから起業したいんです、と言う人がよくいるけど、一度起業して経験してみればいい。普通のサークル活動や大学での勉強なんかより、遥かに得られるものは多い」

社会経験積むよりも、起業することがなによりの経験になるという。

ドロップアウト

「僕の学生時代を言えば、ごく普通の大学生でした。サークルやクラスの友達と麻雀したりしてたね(笑)あとは会計士を目指してTACに入ったり」

大学に入学して初めて入ったサークルはテニスサークルだった。普通の大学生活と変わらない

「だけど、あることがきっかけで僕の人生が一変しました。大学1年生のときに結婚したんです。もう、普通の人生からはドロップアウトって感じだよね(笑)」

学生結婚。子供も生まれ、大学生にして父親に。

「しかし、ドロップアウトしたことで、本当の世界が見えてきた。それまでは、普通に学生生活を送って普通の会社に入るのが当たり前だという風に思ってた」

人は知らないうちに枠を作ってしまう。常識や限界という枠を。

「別にドロップアウトしたから、本当に人生が終わりとかではないんだよね。僕の場合、ドロップアウトした先には全く違う世界が広がっていた。実はこっちの方が楽しそうだってことにも気付いた」

枠を壊せ!

「今の学生は、なんだか均質化している感じがしますね。例えば、テストの点数の話に置き換えて話すと、まず平均点は昔と比べて変わってないんですよ。でも、偏差値がみんな中心に近付いている。偏差値の分布表で言うと、昔は散らばっていたけど、今は平均点にみんなが集まっている感じ」

氏は今の学生を見ていて、そう感じるそうだ。目立つようなことはせず、あくまで”平均的な人間”でいようとする。最近の日本人の良くない癖だ。

「なぜ、そうなってしまっているかというと、学生は“自由”に気付いてないからじゃないかな。学生って相当自由なのに、自分で無意識に限界という枠を作ってしまっている気がします。そういう枠から抜け出さないことには本来の自分の力を発揮できない」

しかし、枠を抜けると言えど、作ってしまった枠に気付かなかったり、抜け出し方がわからなかったりする学生がほとんどだ。一体、どうすればその枠から抜け出せるのだろうか。

「みんなも僕みたくドロップアウトすればいいんじゃない?(笑)いや、リアルにドロップアウトする必要はないんだけどね。つまり、自分の中に形成された枠を一度取っ払うような経験を早いうちからした方がいい

違う世界に飛び込んでみることが大事だと言う。いま若者に見えている世界は、世界のほんの一部分に過ぎないそうだ。世界はもっともっと想像できないほど広い。

「本当に一歩踏み出せば新しい世界とつながる場所にいるのに、その一歩を踏み出す足があることに気付かなかったり、存在すら意識しないから、世界が狭いまま大人になっていく人が多い。けど、みんなが均質化している時代だからこそ、二者間で大きく差が開くと思うんだよね。その一歩を踏み出した人と、踏み出せない人との間でね」

(文:両角@ryokado)

続きはこちら→起業について×宇佐美進典氏(2)

宇佐美氏の著書

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