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This article was written on 08 8月 2011, and is filled under インタビュー記事累計, 家入一真氏.

起業について×家入一真氏(4)


起業について×家入一真氏(4)http://entrepreneursmind.net/wp-content/uploads/2011/08/2d5d9f5e30ccff55619a1257eb2a594e-150x150.jpgEntrepreneurs' Mind

起業について×家入一真氏(4)今回で家入さんのインタビューは最終回です。
前回のインタビュー記事はこちら→http://entrepreneursmind.net/?p=317


家入一真

1978年、福岡県生まれ。32歳
「株式会社partycompany Inc.」取締役会長 「株式会社ハイパーインターネッツ」代表取締役「株式会社paperboy&co.」創業者
2001年10月に株式会社「株式会社paperboy&co.」の前身にあたる「合資会社マダメ企画」を創業。
2008年12月にJASDAQ市場へ上場。
2011年1月株式会社ハイパーインターネッツ設立。代表取締役就任。
2011年6月2日 – マイクロ・パトロン・プラットフォーム「キャンプファイヤー」をリリース。
2011年クリエイターやスタートアップ起業家を支援するベンチャーキャピタル
「株式会社partyfactory」を設立予定。

著書:『こんな僕でも社長になれた』(ワニブックス)

アイディアはこうやって出す!

twitterではユニークなつぶやきが多い家入氏。

 

「twitterってアイディアを出すためのいい場所ですよね。反応を見るための実験場という感じです。思いつきでサービスのアイディアをつぶやいて良い反応があれば実際に動き出すという感じ。でも、自分が面白い!って思ったアイディアが一度もリツイートされないときはだいたいしょんぼりしてます」

 

これから始めようとしているビキニク屋やスナック大蛇などはTwitterで生まれたそうだ。ビキニク屋はビキニの女性が焼肉を焼いてくれる店で、スナック大蛇は六本木に近日オープンするという謎のスナックだ。

 

「僕だけがアイディアマンではなく、誰かと話しているときに自然と出てきます。一人でもんもんと考えていると逆に出てこない。だから、いろんな人に会うことはすごく大事。以前は全部自分で考えるといった孤独な作業でしたが、今はだいぶスタンスが変わりましたね」

 

http://ikenie.com/

このサイトに今まで作ったサービスが載せている。

 

「いろんなサイトのロゴが肉のハナマサになるっていうスクリプトを作ったりとか、くだらないことやってましたね(笑)最近だと堀江さんが牢屋に入るやつ作ってましたね。こういう風に、自分でアイディアを表現してtwitterですぐに拡散されていくときはすごく楽しいですね」


ネット業も飲食業も”場所”のデザインだ!

氏は得意なIT技術でネットビジネスを展開していた。しかし、一見ネットとは関係のない飲食ビジネスに参入した。なぜ、違う分野に手を出したのだろう。

 

「たしかに、両者は全然違います。ネットビジネスは市場が大きいので売上は青天井。だけど、カフェは目標売上高=テーブル数×客単価×回転数で簡単に割り出せる。つまり、そもそもの目標の立て方が違う」

 

飲食店は上手くいったとしても利益率10%ほどのビジネス。例えば、売上1000万円の店でも、利益率が5%だと利益50万円です。あまり儲かる商売ではない。

 

「別に僕は儲けるために始めたわけではない。儲けるのは大事だし、うちはちゃんと利益は出ている。が、実際の『場所』があるのはすごく大事かなと思った。場所っていうのが僕の中のキーワード」

 

起業したての頃からやっていたレンタルサーバーと飲食店であるカフェ、どちらともユーザーがやりとりしてくれる場所。

 

「レンタルサーバーは、誰かがHPを作ったり、ブログを書いたりできるようにする『場所』。で、それに近いのがカフェだった。カフェという『場所』を提供すれば仕事の話もできるし、パーティもできるし、作品を展示して個展も開けるでしょ?つまり、僕は誰かが自己表現できる場所が作りたいんです」

 

起業とは”表現”だ!

「カフェの立地を決め、店舗をデザインし、メニューを決める。ここまでは僕はプロデュースできます。ただ、カフェの運営とかは任せている部分もありますね。まあそこは適材適所」

 

partycompany Inc.は都内でカフェやレストランを運営している会社。例えば、渋谷のon the cornerはこのようなオシャレなカフェだ。
http://onthecorner-shibuya.com/

 

「実はカフェは表現の一環だと思ってます。例えば、自分が何年か前に訪れたNYの雰囲気や音楽、料理など、自分が良いと思ったものを表現できる。また、起業っていうのも、ビジネスの表現だととらえてもいいんじゃないかな。この世にないものを世間に投じてみてその反応を見てもらうという点ではね」

 

氏はカフェも起業も同じ表現ととらえている。

 

「例えば、池に石をなげたら波紋がひろがる。アートもビジネスも同じ。世間という池に石を投げてみて波紋が大きければ大きいほどおもしろい。そんなにアートだからビジネスだからって難しく考えなくていい。何かやろうとすればそれがクリエイティブだとおもう。何かやりたいことあるんだったらやっちゃえばいいじゃん。起業でもいいしなんでも」

 

KYになろう

「今の状態が成功しているかっていうと全然そうとは思えないな。だって、子供の頃に描いていた将来とは全然違うんだもん。当時自分が思っていた方向とはつき離れた方に向かってる」

 

氏の生まれは福岡。当時思い描いていた将来像は、博多駅でオカリナ吹いたり、油絵を描いたりして生活していきたいと思っていたそうだ。

 

「だから、すごく違和感はつきまとっているんですよね。本当はこっち側にいちゃいけなくて、そっち側にいなくちゃいけない人間なんじゃないかと。つまり、オカリナを吹いてるべきなんじゃないかってね」

 

こうやってインタビューを受けるときや語っているとき、こういう考えがふと頭をよぎるそうだ。

 

「でも、そういうことなんじゃないかな。将来なんて予測できるもんじゃない。こんなに変化が速い時代はなおさら。環境に適応する臨機応変さがある人間が生き残っていくんだと思います」

 

例えば、生物も環境に適応した人間が生き残った。逆に、適応できなかった恐竜は絶滅した。

 

「時代のトレンドにアンテナを張って、いち早く察知してそれに適応していく。そのときに自分の信念を曲げなきゃいけないときもあるだろうし、付き合ってた人たちを変える必要もあるかもしんないけど……」

 

辛い選択を迫られるときもあるかもしれない。しかし、氏のいう臨機応変さは最終的に生き残るコツだという。

 

「だから、あんまり社長だ!とか起業だ!とかそこに肩肘張らず、自分のスタイルで時代に合わせてやっていけばいいんじゃないかな。固くならずに、難しく考えなくていいよって言いたい。最初の方で言った通り、みんなKYでいいんだよ」

 

 

(文 両角@ryokado)

最後まで読んで頂きありがとうございました!
次回は家入氏が後押しして起業した16歳の起業家です。

 

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